この上下の写真はアングルが少しだけ違いますがどちらも実家付近を撮影したもの。
上が東日本大震災前(WEB上で見つけ拝借しました)。
おそらく船の上から撮った写真でしょうか。
下は震災後の2012年9月4日。
実家跡地から自分が撮った写真です。
実家の前は貞山堀と言う川で、正式名称は貞山運河。
水色の水門の奥は名取川が流れていて、その右が下流になり太平洋に繋がります。
閖上の実家住まいだった頃、夏の夜に遅くまで茶の間でテレビを観ていると、その下の方から突然…
「カサカサ…カサカサカサ…」
カニが出てくることがありました。
畳の上をカニが走る音。
聞いたことあります?
夜中テレビ台の下から突然カニが出て来るんですから。
嘘みたいな本当の話ですが何度か経験した話です(何度も?笑)。
実家は川の目の前。
だからって...。
目の当りにしたらビビりますっ!
自分が子供の頃の実家では玄関に鍵なんて掛けてません。
決して鍵が付いていない訳ではないんですが。
夏なんて留守でも玄関の扉も家中の窓も開けっ放し。
学校から帰宅した瞬間に部屋から野良猫が走り去って行ったり。
時にはスズメが迷い込んでいたり。
どんだけ開放的なんだと。
今思い返せば不用心極まりない。
真夏でも海風が涼しくてエアコンなんて要らなかったし、そもそも無かった。
夜中に便所に起きて窓を開けながら用を足していると波の音が聞こえてきたものです。
それぐらい海に近くて過ごしやすい土地柄でした。
東日本大震災が来るまでは本当にのどかな小さい港町だったんですが...。
早いものであれから10年と8か月。
あの忌まわしい出来事が今でもごく最近のように思えて仕方がありません。
節目節目にそう思えてなりません。
東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともにご遺族の皆様にお悔み申し上げます。