若かりし頃はとにかく派手なアクションばかりに目が行って。
少し滑れるようになると飛びたくて仕方がない…。
「もうじゅうぶん滑れるし」
「ただ滑るのには飽きたから...」
そんなふううに思ってた20代も正直ありました。
今思えば出来ていると思っていたのは自分だけだったのかもしれません。
パウダーを滑る機会が無かったわけではありませんが好んで滑ろうとはしませんでした。
それよりもジャンプ。
そしてハーフパイプ。
人工物を滑ることばかりに夢中になり、それらに強く魅力を感じていました。
特にハーフパイプでの浮遊感が堪らなく気持ち良くって。
どんなにパークを滑り込んだとしてもあのバックサイドで抜ける感覚はハーフパイプだけのもの。
Gを感じて飛び出す瞬間が面白い。
なるべく面で抜けるように意識して。
リップから抜けてグラブを入れる。
面白いもので同じグラブエアでも一人ひとり違って見えます。
その人の癖や意識によってスタイルが出てくるものです。
そこがまた面白い。
ボトムでの滑りはきちんとカービングが出来ていないと次のエアに繋がらない。
ハーフパイプ以上にフリーランも滑り込まないと上手くはなれませんでした。
接客の際に話の流れで「昔はハーフパイプを競技として滑っていた頃もあって…」などと言うと、驚かれるお客様もいらっしゃいます。
大袈裟にお伝えしているわけではありません。
「凄いですね!」って。
勘違いしないで頂きたい。
オリンピックの映像で観るようなあんな規模感のハーフパイプではありませんでしたし、スノーボードムービーで観るライダー達のパフォーマンスとは全くの別次元です。
僕のような素人に毛が生えたような人間が滑れるようなものではありませんので。
正確に言うと、滑ろうと思えば滑れるかもしれませんが決してあのようなパフォーマンスは出来ません。
あれは競技を極めたスノーボーダーじゃないと難しいでしょう。
そこと一緒にしないで頂きたい。笑
今思えばあのハーフパイプにのめり込んだ時代があったからこそ今の滑走技術が身に付いたのだと。
スノーボードの上達には時間がかかるものです。
いろいろな状況で、いろいろなスノーボーダーと滑り込んで初めて上達できるもの。
自分よりも上手なスノーボーダーと一緒に滑り、そのライン取りやトリック、板の使い方を後ろから盗むように追いかけ滑ったものです。
とりとめのない文章になってしまいましたが、昔を思い出すように久しぶりに滑り込みたい今日後の頃。
懐かしい思い出です。